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2023.08.30
メールマガジン

RPPCメールマガジン 第984号

RPPCメールマガジン 第984

リサイクルポート推進協議会(令和5830日)

 

◇◆事務局からのお知らせ

 

rppcHPでは、メルマガのバックナンバーがご覧になれます。

https://www.rppc.jp/news/index/1

 

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◇◆リサイクルポートに関連する最新の情報

 

★令和6年度概算要求 港湾関係3150億円=DX・GX推進、国際競争力強化

 

 国土交通省港湾局は令和6年度港湾関係予算の概算要求で、対前年度比1・19倍の国費3150億円を要望する。このうち公共分は、港湾整備事業(国費)2920億円(対前年度比1・19倍)、港湾海岸事業182億円(1・20倍)、災害復旧事業14億円(1・00倍)。また非公共分は、国際戦略港湾の国際競争力強化実証事業等に12億円(1・03倍)、カーボンニュートラル実現に必要な経費7億円(1・33倍)、国際クルーズ旅客受入機能高度化事業2億円(1・00倍)のほか、新規事業として、次世代高規格ユニットロードターミナルの形成に必要な経費3億円、▽港湾立地企業が実施する気候変動リスクに係る脆弱性評価の促進に必要な経費1億円を盛り込んでいる。

 

 「重要政策推進枠」については、政府の「経済財政運営と改革の基本方針2023」及び「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版」等を踏まえ、▽防災・減災、国土強靭化の推進に730億円(うち公共分・港湾685億円、同・海岸45億円)、GX・DXの推進に13億円(非公共・港湾13億円)を要望し、重点投資を行う。

 

 

 

★二交会 「港湾・空港整備講習会」開催=管内港湾空港政策の動き紹介

 

 (一財)運輸振興協会関東地方整備局支部の主催、二交会後援による令和5年度「港湾・空港の整備に関する講習会」が8月9日、ワークピア横浜において開かれた。約230名の出席があった。当日は原田卓三国土交通省関東地方整備局港湾空港部長が、「最近の港湾空港政策と今後の取組」と題して管内の港湾空港事業、政策の動きについて説明したほか、伊藤俊幸金沢工業大学虎ノ門大学院教授が、「経済安全保障」のテーマでわが国の国防の在り方や最近の国際政治・経済情勢について講演した。

 開会にあたって梅山和成運輸振興協会関東支部長(二交会会長)が、「講演会が懇親会も合わせて開催できるのは4年ぶりとなり、真に喜ばしい。昨年は講演会のみで開催し70余名の出席を頂いたが、今年は230名を超す参加者となりコロナ前の規模に戻ってきた。コロナも終わったな、との感がある。本日は原田港湾空港部長から関東地方整備局における港湾、空港政策について、また海上自衛隊呉地方総監(海将)を務められた伊藤教授から、内外の安全保障の取組について講演をいただくことになっている。ウクライナ問題や中国の動きなど昨今の時宜にかなったテーマであり楽しみにしている」と挨拶した。

 講演会で原田部長は、管内の各港湾・空港整備事務所が取組んでいる主要事業を紹介。伊藤教授は、グローバルサウスの各国はいずれも独裁国家であり自由と民主主義が正しいと思っている我々のこれまでの概念は通用しなくなるなどと話し、そうした動きに対応してわが国のエネルギー、防衛政策を大きく転換することの重要性を指摘した。

 

 

 

★小名浜港 JICA研修員を受入れ=「港湾開発・計画コース」

 

 東北地方整備局小名浜港湾事務所は8月4日から8日まで、国際協力機構(JICA)の研修員9名を受入れ、いわき市小名浜港周辺で研修を行った。同研修は、JICA集団研修「港湾開発・計画コース」の一環。

 小名浜港湾事務所では、昭和49年から研修員を受け入れ、これまでに世界各国から延べ862人の研修員を迎えている。コロナ禍で令和2年度以降中断していたが、今年4年ぶりに受入を再開した。今回の研修参加国はカンボジア、コロンビア、エジプト、インドネシア、モザンビーク、パナマ、スリランカ、タンザニア、東ティモールの9カ国。研修員はそれぞれの国で港湾業務に関わっている。

 

 

 

★小野寺氏偲ぶ会開催=港湾界の足跡讃える

 

 「小野寺駿一さんを偲ぶ会」が8月10日、ホテル・ルポール麹町で開かれた。小野寺さんと親交のあった港湾関係者ら約200人が参集して故人を偲んだ。

 小野寺さんは令和2年8月18日、誤嚥性肺炎により90歳で逝去。コロナ感染症の5類への移行などを踏まえて約3年後のこの日、偲ぶ会が開催された。

 開会にあたって上村正明・偲ぶ会発起人代表が、「小野寺さんは昭和28年に東京大学工学部卒業後、運輸省に奉職。開発課長、建設課長など要職を歴任され昭和54年に第三港湾建設局長、55年技術参事官を経て58年港湾局長に就任された。運輸省辞職後は、日本港湾協会理事長、東洋建設代表取締役副社長を務められるなど、生涯を通じて港湾界の発展に尽力された。平成24年秋の叙勲では瑞宝中綬章の栄に浴されている」と、足跡を辿ると共に、小野寺さんが港湾界に果たした役割の大きいことを話して、その遺徳を偲んだ。また小野寺駿一氏の思い出等を綴った追悼録も刊行になり、御霊前に捧げてご冥福を祈った。

 

 

 

★関東地整 横浜港国際海上CT再編整備=事業評価監視委員会で審議

 

 関東地方整備局は8月1日、令和5年度第1回事業評価監視委員会を開催した。事業採択から5年経過した「横浜港国際海上コンテナターミナル再編整備事業」が再評価案件(重点審議案件)として審議対象となり、原案通り事業継続が妥当と認められた。

 同事業は横浜港におけるコンテナ貨物需要の増加、及びコンテナ船の大型化・コンテナ積替作業の円滑化等に対応し、大水深・大規模コンテナターミナルを再編整備するもの。併せて大規模地震時における物流機能を確保するため、耐震強化岸壁と荷捌地を一体的に整備する。

 計画内容は、▽新本牧ふ頭SH新設=岸壁(耐震、水深18㍍)2バース延長1000㍍、護岸(防波)、防波堤、荷捌地、道路、荷役機械・上屋、本牧ふ頭地区BC新設=岸壁(耐震、水深16㍍)2バース延長700㍍(新設310㍍)、泊地(水深16㍍)、航路・泊地(水深16㍍)、荷捌地、荷役機械・上屋、本牧ふ頭D5改良=岸壁(耐震、水深16㍍)2バース延長700㍍(改良400㍍)、荷捌地、本牧ふ頭CD新設=岸壁(水深7・5㍍)、本牧ふ頭A道路新設。

 事業期間は令和元年度~13年度。事業費は3800億円で、事業採択時(平成30年)の3100億円から700億円増加した。

 

 

 

★釜石港 須賀地区でふ頭再編調査へ=水深10m複合一貫輸送ターミナル検討

 

 東北地方整備局釜石港湾事務所は、釜石港須賀地区を対象とする利用方策検討業務を行う。2024年問題などに起因するモーダルシフトの動きに対応し、釜石港のふ頭再編を検討し、港湾物流の効率化に向けて取組む。

 業務の内容は利用が少なくなっている須賀地区の既設のマイナス7・5㍍岸壁の前面を埋立ててふ頭用地とし、その前面に水深10㍍延長240㍍の複合一貫輸送ターミナルを整備するもの。

 釜石港須賀地区は釜石湾の港奥部に位置し、水深7・5㍍岸壁があるほか同地区前面には水深11㍍、延長190㍍のコンテナふ頭が機能している。検討する複合一貫輸送ターミナルは、利用頻度が低下している水深7・5㍍岸壁を埋め戻し、水深10㍍岸壁を新設してコンテナ貨物とも連携したふ頭として再編する。取扱貨物によってはROROふ頭などとして具体化する可能性もある。

 

 

 

★東北地整 浚渫土砂の有効活用図る=改質材混合し建設資材を検討

 

 東北地方整備局港湾空港部は東北管内における浚渫土砂の有効活用に向けた検討を行う。管内の八戸港、仙台塩釜港石巻港区、能代港、秋田港、酒田港を対象に、既存の浚渫土質データを用いて改質材を混合し、経済的に建設資材として有効利用する可能性を調査する。担当する東北地整港湾空港部海洋環境・技術課では、同業務で得られた成果を各港で発生する浚渫土の減量化も含めて港湾資材として有効活用していきたい考え。

 

 同取組業務は現在公告中で、①資料収集整理として▽浚渫土砂の性状把握、▽各種改質材の性状把握、②導入可能な改質材の選定(検討対象港の改質材混合に必要な条件を抽出し、導入可能な改質材の選定を行う)、③浚渫土砂の有効活用の検討として、▽各種改質材混合による建設資材としての活用方法の検討、▽有効性・実現可能性の検証(経済性・施工性・環境への観点)、▽導入に向けた課題整理(検討対象港において浚渫土砂を建設資材として利活用する上での課題や、純資材と比較した際に実効性を向上させるための留意事項について整理)など。

 

 

 

★苫小牧港 脱炭素化推進協議会開催=2WG設置、年度末計画策定

 

 苫小牧港管理組合は8月8日、苫小牧港港湾脱炭素化推進協議会を立上げ、初会合を開催した。苫小牧港ではこれまでカーボンニュートラルポート(CNP)検討会において議論を重ね、今年3月に「苫小牧港CNP形成計画」を策定・公表している。改正港湾法に基づき同検討会を法定協議会に移行し、「苫小牧港港湾脱炭素化推進計画」の策定に向け取組んでいく。

 初会合では、事務局が国のマニュアルに基づいてCNP形成計画から脱炭素化推進計画への修正ポイントを説明するとともに、「苫小牧港における次世代エネルギーの供給拠点の形成に向けたワーキンググループ」及び「ブルーカーボン生態系の創出に向けた検討ワーキンググループ」の2WGを立ち上げることを伝えた。このうち、次世代エネWGは7月に第1回を開催。ブルーカーボンWGは立上げ準備中としており、両WGで具体内容を検討し、計画策定に活かしていく。

 

 

 

★舞鶴港 和田国際ふ頭床掘土砂=上安久線切土処分方策検討

 

 近畿地方整備局舞鶴港湾事務所は、舞鶴港和田地区道路(上安久線)の整備に伴って発生する切土(良質土)、並びに和田地区国際物流ターミナル第2バースの整備に伴って発生する床掘浚渫土砂の運搬方法、土砂投入方法の検討などを内容とする舞鶴港和田地区道路(上安久線)施工検討業務の手続きを開始している。和田地区国際物流ターミナル第2バースは、水深12㍍岸壁延長210㍍としてこれまでSCPによる海底地盤改良工事が行われてきており、令和6年度以降には岸壁本体の整備としてケーソン製作などに向けた準備などが見込まれている。今回の業務はこうした取組の進捗に合わせて、発生する土砂の処分を行うにあたっての適切な施工手順、工程などを事前に検討しておくためのもの。プロポーザル方式により提出された技術提案の内容を受けて実施する。

 和田地区国際物流ターミナル第2バースは令和3年度新規事業として採択されている。PKSなどのバルク貨物を取扱う水深12㍍延長210㍍の整備が認められ、直轄が岸壁本体と直背後のエプロン幅40㍍を整備、京都府がふ頭用地(7㌶)などを整備する内容になっている。

 

 

 

★大阪港 南港東地区水深13m岸壁=令和6年事業再開へ実施設計

 

 近畿地方整備局大阪港湾・空港整備事務所は、大阪港南港東地区の水深13㍍延長260㍍国際物流ターミナル事業について、令和6年度からの整備再開を予定しており、今年度に岸壁に用いる重力式ケーソンの実施設計業務等を進める。

 大阪港南港東地区国際物流ターミナル整備事業は、鋼材や鉄鋼、金属くず輸出、また製材の輸入需要等に対応するために必要なふ頭施設が港湾計画に位置付けられている。こうしたバルク貨物の取扱いについて大阪港では現状、コンテナふ頭を除くと、この南港東地区の水深13㍍岸壁が最大水深になり、整備が整うと、これまでの課題になっている大型船の入港のほか、貨物の横持や沖待ち、あるいは喫水調整など、非効率で高コストな取扱いが解消するものとみられている。

 

 

 

★北九州港 洋上風力基地整備、最終区画の地盤改良=岸壁前面の腹付材撤去も予定

 

 九州地方整備局北九州港湾・空港整備事務所は、事業を進めてきている北九州港響灘地区の洋上風力基地港湾の整備で、陸上地盤改良では最終区画となる地盤改良工事2件の手続きに入っている。現在、5年度第3次、4次「北九州港(響灘東地区)岸壁(マイナス10㍍)地盤改良工事」を公告中で、いずれも中層混合処理工によって深度約11㍍の深さまでスラリー噴射攪拌によって風車基地地盤を強化する。工期は令和6年7月5日としており、同改良工事が終わると砕石を敷いて整地し、直轄事業としての響灘地区洋上風力基地機能整備を終える。

 

 また同基地港湾整備では上記の陸上地盤改良のほか、岸壁(180㍍)前面の海域に投入してある腹付材の撤去工事も今後実施する。同腹付材は、岸壁本体の鋼管矢板直背後に高圧噴射攪拌工、並びに深層混合処理工で地盤改良が施されており、鋼管矢板への背後からの土圧を支えるために腹付材を投入していた。今後地盤改良材が固結して自立し鋼管矢板への土圧が解消するのを待って、腹付材を撤去する。これにより水深10㍍岸壁が全て整い、基地港湾機能が始動する。

 

 

 

★川内港 港湾脱炭素化推進協議会=計画案示し意見交換

 

 鹿児島県は8月10日、仙台港港湾脱炭素化推進協議会の初会合を北薩地域振興局(薩摩川内市)において開催した。昨年度までの「川内港CNP協議会」を引き継ぎ、今年度末の港湾脱炭素化推進計画策定に向け議論を進めていく。

 当日は同港の管理者である鹿児島県が取り組んでいる「鹿児島県地球温暖化対策実行計画」について説明があったほか、内閣府の「SDGs未来都市」に認定されている薩摩川内市からは、同取組の経済チャレンジとして取り組んでいる川内港の背後地(川内火力発電所跡地)を利活用した事業「サーキュラーパーク九州」や川内港久見崎みらいゾーン開発事業等を説明。また、九州電力と仲代ホールディングスが7月に立ち上げた「サーキュラーパーク九州㈱」の事業内容について、それぞれ担当者が紹介した。

 

 

 

★神戸市 空港島のビジョンづくり=将来の土地利用等検討へ

 

 神戸市港湾局は神戸空港島の将来として2030~2050年を見据えた中長期なビジョンづくりに向けた検討を始める。今年9月にも学識経験者らを交えた座談会を開催し、9月末に空港島の将来ビジョンの方向性を打ち出す予定。市では今年7月に「神戸空港島将来ビジョン策定支援業務」として、PwCアドバイザリー・神戸デザインセンター共同体を特定し業務委託している。

 

 神戸空港島は空港機能用地以外に約81㌶の土地があり、このうち約17・4㌶を企業等が活用している。現状では未造成部も含めて64㌶が未利用地になっており、将来ビジョンの中でその有効活用に繋がる方向性を示す方針。

 ビジョンづくりでは、最初に空港島の立地環境の調査・分析を行うと共に、土地利用の在り方や導入する機能の検討などについて国内外の事例を調査して空港島の土地利用等を検討する。同検討では中長期的な視点により、空港島の活用方針・基本コンセプトを策定し、空港島で展開しうるビジネスモデルを作成、その課題や実現性を整理する。

 

 

 

★東洋建設 石狩湾沖で大水深施工=TLP型洋上風力、外洋船で係留基礎施工実験

 

 東洋建設は8月15日、留萌港に停泊しているシンガポールのオフショア支援船「POSH DEEP C」に関係者と報道陣を招き、石狩湾沖で実施したTLP浮体の実証実験の概要説明ならびに同船の見学会を行った。

 実証実験は、同社と三井海洋開発、古河電気工業、及びJERAの4社が共同で実施しているNEDOのグリーンイノベーション(GI)基金事業「洋上風力発電の低コスト化技術開発事業」のフェーズ1の一環で行われたもの。4社は「TLP方式の浮体式洋上風力発電の低コスト化に貢献する技術開発」に取組んでおり、三井海洋開発が浮体の設計・施工、古河電工が海底ケーブルの設計・施工、JERAが風車の調達及び情報収集、東洋建設が係留基礎の設計・施工を担当している。事業期間は2021年度から3年間で、東洋建設は昨年度の地盤調査ならびに室内実験、解析に続き、今年度から実海域での実験を行ってきた。

 

 大水深での施工実験にあたり国内には対応できる船がないため、東洋建設はシンガポールPOSH社が所有する大型MPSV(Multi Purpose Supply Vessel)「POSH DEEP C」を傭船して実施。同船は総トン数1万2913㌧、長さ約119・3㍍、幅27㍍、喫水8・8㍍の大型支援船で、250㌧吊りの主クレーンと30㌧吊のサブクレーンを備え、水深3000㍍での施工も可能という。

 

 

 

★港空研とGPI 洋上風力建設時の海洋環境=両者が共同研究協定を締結

 

 グリーンパワーインベストメント(GPI)と(国研)海上・港湾・航空技術研究所港湾空港技術研究所(PARI)は、「風力発電建設時に得られる海洋環境情報に関する共同研究」の協定を締結し、8月4日調印式を行った。PARIとGPIは両者が持つ情報の有効性を確認し、様々な研究に活かす方向でこれまで意見交換を続けていた。同調印ではPARIと風力発電事業者のGPIが、それぞれの持つ情報の一部を共有し、洋上風力発電施設の設計、建設、運用時に重要な大気海洋現象ならびに風力発電施設の荷重評価といった科学的研究課題に取組み、洋上風力発電施設の普及拡大に貢献することを目的としている。

 

 共同研究事項は次の通り。

 【PARIが分担する共同研究事項】

 ▽GPIから提供された観測データの解析、▽数値シミュレーション等を用いた波浪にかかる物理現象の解明、▽数値モデルに関わる助言と過去の研究成果の共有

 【GPIが分担する共同研究事項】

 ▽GPIが事業開発を進める地域の観測データの提供、▽PARIの研究成果に関するディスカッション、▽PARIの研究成果に関する風力発電事業者としてのフィードバック。

 

 

 

★環境省 洋上風力の新たなアセス=検討会で最終取りまとめ

 

 環境省は7月31日、「洋上風力発電の環境影響評価制度の最適な在り方に関する検討会」(座長・大塚直早稲田大学法学部教授)の第4回会合を開催し、新たな制度の在り方の取りまとめに向けた最終議論を行った。

 議事では洋上風力発電の環境影響に係る不確実性への対応について事務局が整理した考え方が示された。日本において洋上風力発電は黎明期にあり、環境影響評価に必要な情報や科学的知見が不足している。環境影響に関する予見可能性を高めるためには、国又は事業者が工事中及び稼動中のモニタリングを行い、環境保全措置に関する知見を蓄積していく必要がある。モニタリングは、▽個別事業について追加的環境保全措置が必要かどうか判断するための調査(現行のアセス法の事後調査と同様の調査)を実施(事業者が実施)、これ以外の▽環境の状況等を継続的に把握するための調査・測定を実施(国と事業者が役割分担)、の2つに分類。後者については、モニタリングで得られたデータを収集・分析し知見を充実させることで後続事業の適正な環境配慮を確保するとともに、洋上風力の安定的な案件形成につなげていく。

 

 

 

★岩手県 沿岸北部海域の洋上風力=可能性検討へ漁業実態調査

 

 岩手県は県沿岸北部における洋上風力ウィンドファーム形成の可能性を検討するにあたり必要な基礎的事項について調査を実施する。現在、プロポーザルの手続きを実施中で、業務委託者を9月にも決定する予定。

 岩手県では久慈市沖が令和3年9月に再エネ海域利用法の「一定の準備段階に進んでいる区域」として整理されるなど、同法に基づいた洋上風力発電事業の実現に向けた取組を進めてきている。

 

 

 

★いであ 応用生命科学研究センター開設=新たな価値創造の研究へ

 

 環境保全に係る総合コンサルタントのいであ㈱は創立70周年事業の一環として本年6月、静岡県焼津市の同社環境創造研究所内に、生命科学分野における技術開発の中核拠点として「応用生命科学研究センター」を設立、新たな時代のニーズに対応する研究体制を整えた。生命科学分野における技術開発の中核拠点として位置付けており、「遺伝子解析」と「人の健康に関する化学物質のリスク評価」の2つを研究の柱に、生命科学分野における技術開発、事業展開を図っていく方針。

 

 なお同社は7月、津波発生時の地域住民の一時避難所として同センタービルの使用に関して、焼津市と災害協定を締結している。6階ホールに160名ほど収容できる。

 

 

 

★鹿島建設ら 南三陸町で藻場再生=共同研究を開始

 

 鹿島建設は、南三陸町、(一社)サステナビリティセンター、及びMS&ADインシュアランスグループホールディングスとともに、南三陸町が推進している「いのちめぐるまちプロジェクト」の一環として、生態系の保全及び藻場の再生・拡大を目的とする共同研究を開始した、と発表した。

 南三陸町は、川の源流から海までを町域としており、志津川湾はラムサール条約登録湿地。また、同町は養殖事業の「ASC認証」、林業の「FSC認証」と、自治体で世界初となる2つの国際認証を取得するなど、環境に配慮した産業を推進してきている。一方で、志津川湾では、東日本大震災や、磯焼けの影響で藻場が減少しており、地球温暖化や海洋酸性化も懸念されるなか、藻場によるCO2吸収に期待が高まっている。

 

 共同研究で得られた成果は、全国各地の海の生物多様性の保全・再生と漁業の活性化、藻場再生による脱炭素社会づくりに活かしていく方針。

 

 

 

※港湾空港タイムス8月28日号より転載・編集

 

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発行者:RPPC広報部会

部会長:新谷 聡  りんかい日産建設(株)

部会員:武川 啓之 日本製鉄(株)

    友歳 巌  五洋建設(株)

    鈴木 達裕 東京都

    齋藤 憲雄 山形県リサイクルポート情報センター

リサイクルポート推進協議会 事務局

一般財団法人みなと総合研究財団(内) 担当:押田、清水、安田

 

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